悪人@吉田修一
- 作者: 吉田修一
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2007/04/06
- メディア: 単行本
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面白かったです。どの登場人物にも感情移入できない新しいタイプの(吉田修一っぽい)群像もの。
不運の、不幸の逃れられない手にからめとられる人間の悲しさ。恋のロマンチックさ。
なんてこの世界は脆く、過酷なんだろう。ダライラマがどんなに世界中のあらゆる人の幸せを願ってくれていたって、その和から離れている人が居るのをとめることは出来ないのでは?と少し悲観的にもなる。
前半まどろっこしいが、後半は一気に読める。まあ、よくできた話。