美術館の匂い

美術館て独特のにおいがする。何の匂いなんだろう、油絵の絵の具の匂いなのか古いキャンバスや額装の匂いなのか‥
そんな美術館の匂いが大好き。
今日は、東京ステーションギャラリー小山田二郎展を。
ものすごく生きることに苦しんだ作家なのだろうけれど、その水彩画の美しい色と寓話的ユーモアに救われる。そして、思いテーマの絵にも描かれる夜空の星や月の可愛らしさ。きっととてもつらい中にも夜空の星が目に入ってしまうような、鈴音のような感受性を持った人だったのではないかと勝手に想像。

続いてブリヂストン美術館で「印象派と20世紀の巨匠たち」を観る。
実は印象派に対していい印象をあまり持っていない私だが、ルノワール好きの友人と鑑賞したからか新しい目線で見ることが出来た。彼が言うにはルノワールの描く女性の独特のやわらかさ、に惹かれるとのこと。そういわれてみると、ルノワールの描くようなあんな優しい線で女性を捉えているなんてそれは素敵なことかもしれない。
藤田嗣治の描く女性の繊細でおおらかな白さも、こんな視線で見られるのなら女冥利に尽きるかも。