芥川賞受賞作

文藝春秋 2006年 09月号 [雑誌]

文藝春秋 2006年 09月号 [雑誌]

毎年義務のように文芸春秋芥川賞受賞作を読んでいるが、ここ最近がっかりしっぱなし。
そして今回、「八月の路上に捨てる」 伊藤たかみ
どうしてこういう作品が芥川賞になるんだろう?ミステリとかサスペンスじゃない短編ならなんでもいいんだろうか?フリーター文学って言っているけれども、この主題のなさ。主題のないような人生が現代の格差社会の底辺の気分なのかもしれないけれども、リアルならなんでもよいというわけではないと思う。「で?」って思うような作品しか最近の芥川賞を受賞しないのってどういうわけなの?と本当に疑問。書くことないなら書かなきゃいいのに。

全然別の話になってしまうけれども、最近の若者の新しい形として市民権を得つつある(一部では得ている)ニートと呼ばれる非生産ラインの人々。日々楽しければ、また人に迷惑かけなきゃどう生きようと勝手だし?なんていう立ち位置だけれども生きているだけで社会の負担になっていることをどうか認識して欲しい。それでもやりたいことや夢があるとか、事情があるとか個々の状況は知らないけれども、そして本当に困っている人には手を差し伸べる社会でなければならないとも思う。けれどほとんどの事情は個々で抱えるべきで社会に持ち込むような性質のものではない、のだろう。気づくことや知ること、考えることを放棄するのは大変な罪だ。
「許されないほどの弱さなんてない」って確か高河ゆんの漫画に出てきたけれども、私はそこまで優しく思えない。

ってなんだか文句ばっかりな日記。たまにはすっきり。