身毒丸 復活@彩の国さいたま芸術劇場

藤原竜也白石加代子というこれ以上は望めないだろうと言うキャスト。
シアターコクーンで再々演をみているのだけれど、流石に今回も見逃せないかなぁと与野本町まで行ってきた。

相変わらずの舞台美術のすばらしさにため息。それにしても白石加代子はうまい。怖いくらい鬼女だし怖いくらい自愛に満ちた母だ。そして、藤原竜也の思春期のような危うさは貴重。少年性が消えない不思議な役者。この身毒丸は当たり役としか言いようが無い。

コクーンでみたときに搬入口が開き、あの閉塞的な舞台がいきなり外界とつながった演出に驚いた記憶があるけれど、今回は最後まで演劇の世界にどっぷり。残酷で幼稚であり、悲しくも美しい世界。演劇にしかないこの暗い魅力に、ひさびさに舞台をみたなぁ…という気にさせられた。
だから私は藤原竜也の舞台が好きなのだ。背が伸びすぎたことが残念だけど。(それにしてもあのうすべったい身体はなんなんだろう?