女教師は二度抱かれた

松尾スズキの舞台をひさびさに観にいきました。
大人計画の舞台はひさびさ。いまやおしもおされぬスター劇団になったこの団体。松尾スズキというひとは、ものを作る才能だけでなく人をあつめる天才なのだろう。
今回も、看板俳優阿部サダヲ荒川良々平岩紙…うーん、キラ星のごとく!
さて、主演に大竹しのぶ市川染五郎を迎えての新作。

流石、大竹しのぶは上手いし魅力的。そして、相変わらず阿部サダヲが素敵。オカマやらせたら天才すぎる。
だけど、全体としてはちと退屈かなぁ。内容はともかくとしても、全体に漂う倦怠感が本当に疲れている感じなのが原因なのかも。もともと大人計画松尾スズキの作品には倦怠感とか、諦めが蔓延していてそこが独特の暗い魅力でもあると思うのだけれど、それが行き過ぎた気がする。
ちょっと疲れた感じのオヤジはモテるけど、ほんとに疲労が取れない男はかかわりたくないのと一緒。結局のところ、きちがいもDVも世の不正も大人の不条理も性の不一致も運の悪さもぜんぶ抱いたままの、そんな混沌の中にある「かわいらしさ」、とか「きれいなもの」をちょっと気恥ずかしいけどみせちゃうぜ!っていうのが、大人計画の芝居の魅力だと思うんだけどなぁ〜