カティンの森

ポーランドで起こった世界が受け止めきれなかった悲劇、カティン虐殺をテーマにした映画。カティンの森
岩波ホールでみた。

岩波ホールは静かで近年座席も新しくなったし、好きな映画館。
さて、映画…観る前から重さは覚悟していたものの、その上行く。
テーマの重さをけっして失わせずに、必要以上の残酷表現もなく抑えた無駄のない構成と美しい画面のいい映画。だけれど、
この暗い重い人のなしてきた歴史を、どう考えるべきなのかを私は今知らない。

ヨガなんか長年やっていると、そのヨガ哲学、美しくシンプルな東洋思想の中で全てのことがすっきりと論理上だけでも読み解けるような気になったりすることもあるけれど、この映画の世界はその甘い夢を打ち砕く。
あんな寒い寒い国で、際限なく犠牲を払っても払っても払っても払っても奪われ続ける理由をどうとらえていいのか。

カティンの森 (集英社文庫)

カティンの森 (集英社文庫)