サヨナライツカジャパンプレミア

知人から頂いた試写会の券。
どうしてこういう映画をつくるのかしら?と解明されない世界の不思議のひとつであるような割り切れないジャンルの邦画なのはわかっていたけれど、せっかく頂いたのだし、なんといっても妹へのプレゼントの気持ちで頑張って観に行くことに。

妹は、たいしてストーリーも分からないわりに韓流ドラマも昼メロも大好き。

で、まずは舞台挨拶。中山美穂と西嶋秀俊はまあ想像した通りの芸能人でした。頭が小さくて、思ったよりも体も小さくて、作りが美しい。
びっくりしたのは、イ・ジェハン監督。あんな感じのイケメンメガネなのね。一番キャーキャー言われていて、なんだか地味な出演者なんだなぁとぼんやり思っていると中島美嘉が出てきた歌を歌ったので、ちょっと気分が上がった。
歌手ってやっぱり歌っている様を観るのが楽しい。舞台あいさつのときの俳優は別に目の前で演じてくれるわけじゃないからね。

さて、映画感想ですが…ネタばれかつ素敵な美辞麗句じゃないので下のほうに。



















辻仁成原作ってところで、嫌な予感はしていたのだけれど、どれだけ男の感傷を舐めまわすんだ、というストーリーでした。
まあ簡単にいれば、婚約者を日本において熱い国に赴任した若い男が、金持ちの情熱的な女とアバンチュールの挙句、あっけなく婚約者と結婚して会社のために、家庭のために、なんて言いながら年とって老いを感じて来たころに、もういちどあの若かりし日の思い出の女と再会。彼女も自分もお互いが忘れられませんでした、という話。
男の感傷がすべて女に受け入れられると思ったら大間違い。そもそも、自分も苦しかったんだ的な話を語れるには男性の主人公の人間性が薄すぎる。

そしてなによりがっかりしたのは、再会女が死んじゃうところ。いや、想定の範囲内だけど、よく小説の新人賞で物語に落とし所をつくりたいからといって安易に登場人物を殺してはいけないと、たいてい撰者のだれかが言っている言葉。ご都合主義が…それにしたって。

そして、とにかくいらないシーンが多すぎて冗長。ひどい。
評価できる点は、中山美穂のかぶっていた帽子がいちいちすてきだったことくらい。

ああ、ひさびさに思い切った悪口をかいてしまったわぁ〜

まあ、こういう映画が好きな人には面白い映画なんじゃないかしら?周りの人たちは結構泣いてました。妹も、満足したみたいだし、私の今回の役割である妹接待はタクシーで送ることをもって完成したのでそれは満足。