細川家の至宝展と細川護煕展

細川家の至宝展を上野に。
点数も多いし、しかも戦後の混乱期もほとんど焼失がなかったという細川家のコレクションは至宝というにふさわしい品々でもう、どこから観ていいやら、だったけれど、まあなかでも印象的だったのは戦国時代の旗、と護立のコレクション。
戦国時代の戦場で使ったという旗の、大きさと、そのデザインの確かさには日本人の美学が結集される、命の現場の躍動感が現代にも伝わるよう。

そして、コレクターとして日本の美術史においても大きな役割をもっている護立コレクション。
最初にコレクションしたのが白隠である、ということもとても興味深いし、かなり若い頃に刀のコレクションを始めたころに購入したという日本刀の凄みにはあっけにとられる。

全体的に、圧倒的な財力と、それを維持できる名家としての血脈にいっそ愉快!
面白い展覧会でした。殿さま恐るべし。

そして、その現代にも続く殿さま。細川護煕展
これは、三越に中元を誂えに行ったときについでに覗いたのだけれど、
かなり秀逸な展覧会。

書がいい。絵がいい、焼き物がいい。器用という感じではないのに、美しいものを生み出す才に、そしてそれを存分に学び実践する機会が与えられる立場と存在に、なんというか現実感はないものの、いいものをみた〜という感じ。

細川家にとにかく眼福。