束芋@原美術館

ヨロヨロン展を観にいく。すべりこみなので大混雑の日曜日。カップルで溢れる原美術館。新作の「公衆便女」のグロテスクさはいきすぎなのでは?と思う。
最近グロテスクなら、醜いものを曝け出せば、自分がむき出しなら、というような風潮があるように思えてそのことに疑問を感じる。
居心地の悪さは束芋っぽさ全開でファンにはたまらなく魅力なのかもしれないけれども。
「日本の台所」にみられたような色彩の美しさや不安を呼び起こすような展開、暗さと同居するユーモアなどの魅力は無いし。この醜さが必要なのであるなら、その主題はどこにあるのか?グロテスクの先に主題がみえればそこに美しさも見出せるのだけれども‥
「真夜中の海」は整理券をもらって、並んで鑑賞という大変苦労してのものだったけれども、展示方法も覗き込むというやりかたが独特で楽しめた。そうはいっても波の描写には新しさは無く、思いのほか平凡?

前に見た指弁が大変よかったので、ちょっと期待過多だったかもしれない。
新聞連載の挿絵は素晴らしいと思う。