新制作展@国立新美術館

国立新美術館の新制作展へ。こんなたくさんの作品をみたのは久しぶり!!
面白かったけれど、同時にこんなにいろいろつくりたいひとがいるんだなぁと思って感慨深い。
昔は私も彫刻とかしていたけれど、つくりたい!という気持ちが足りなかったかもしれないなぁと反省したり。

なんてぼんやり思い出していたら、ついでに他のことまでずるずると芋づる。
私は昔からたびたび、自分の作品を紛失している。正しく言えば盗られている。
学生の頃、採点の終わった抱きごろの新生児サイズの木彫を彫刻室の作品棚においておいたら、一週間くらいの間に無くなってしまっていた。他のどの作品も紛失していなかったので、誰かの嫌がらせか、それとも他の誰かに流用されたか、まあストーカーが大事にしてくれているのがまだましな考えか。

その前は私をモデルに芸大を目指していた友人が書いてくれたポートレート。書き終えたらもらう約束をしていて、それも美術室のキャンバス置き場に置いておいて荷物が少ない日を狙って持ち帰ろうと思ったら、もうなくなっていた。
これも、誰かが持ち去ったのか、何を目的に、か分からない。石膏の粉を混ぜた油絵で、とても優しいタッチだった。画家の片手間に教師をしていた当時の担任にも、彼女はとても褒められていた作品で、私も大事にしようと思っていたのだけれど。

そしてもっともっとさかのぼると、幼稚園のときのお面。ブルーナの絵本からとった様々なキャラクターの絵に色をつけてオリジナルの自分のお面をつくって簡単なお遊戯を発表したとき。
私は黒斑の犬の顔の斑部分を濃い赤で塗った。とてもセンス良く仕上がって、われながら自信作だった。もちろん見本は黒斑なので赤く塗ったのは私一人だったし、誰もがそれが私のだと知っていた。
だけれど、帰りの準備をしてロッカーの上のお面置き場に行ったらもうなかった。その悲しさは今でもとても強く覚えている。

ああ、なんだかとても悲しい思い出を引きずり出してしまった今日の新国立美術館