長谷川等伯を上野で

上野の国立博物館で開催中の長谷川等伯展へ。
昔から、長谷川等伯は好きなのでこの短い会期を逃すまいと無理して雨の日曜日に。
日曜日だけに案の定混みまくり。まあ、朝の新日曜美術館でも特集していたし仕方ない。

ということで、かきわけかきわけみてきました。今回は流石に国内にある主要な作品が一堂に会しているというだけあって、満足できる作品数。
国宝とか重文もたんまり出ている。若い時の作品も、今回あらためて等伯作と知れた作品もでていて面白い。

でも、やっぱり私は『松に秋草図屏風』の洗練された贅沢感(琳派なんかよりずっと垢ぬけて思う)と、今回の目玉『松林図屏風』が印象的。
それにしても長谷川等伯の長い下積み?や押し出しの強さ、篤い信仰心などというキャラクターとは違う、作品の清廉な五月の風のような清々しいような勢いが好きだ。この、空気の分量が多いかのような動きのある画面が本当に。

人を殴り殺せそうな重さの図録がとってもとっても充実していて、2500円なら…と財布のひもをゆるめてしまった。